現代戦国時代3
男は体を回転させ、扇のようなものを広げた。

鈍く光る扇。

素材は鉄か鉛か……

「あんまり舐めると、こいつの餌食になっちまうぜ」

「やれるものならやってみやがれ!!」

俺はクナイを構え、男に勝負を挑んだ。

「風の佐助……なるほど。なかなか良い感じだ」

「そいつはありがとよ!」

風の刃を飛ばし、相手の出方を見る。

カンッ!!

カンッ!!!

「ひゃは!やるねえ」

男は鉄扇で受け止め、風の刃を無効化している。

「あらら!」

しかし、次第に男は風に煽られ、鉄扇ごと倒れた。

「もらった!!」

「おっと」

男を狙った風の刃。

男はゴロゴロと地面を転がり、器用に避けていく。

「ははは!!楽しいねえ。お前さん、なかなか宝玉の扱いがうまいみたいだ」

「敵に誉められても嬉しくないよ」
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