俺様☆執事にご用心!
弱る身体
黒崎さんが入院して一週間が経った。
相変わらず二重人格の樋浦。
「ねぇ、樋浦…っ」
「おっと、そろそろ下の名前で呼んでもらえないかな?『斗基』って」
また私の顎をクイッと上げる。
まるで、呼ばなければキスするぞとでも言うかのように。
「…じゃあ斗基。いい加減私を自分の部屋に監禁するのやめてもらえない?」
「どうして?いつでもお嬢様の傍にいるのが執事の務めなのに」
「……病院に行くから、車を出してちょうだい」