俺様☆執事にご用心!
「…かしこまりました」
斗基はそう言うと仕方なさそうに部屋を出た。
…はぁ、どうにかならないのかな。全く。
私は斗基によって開かれた車に乗り込む。
私は、なんとなく分かる。
斗基が私に元気をつけさせてくれようとしてる事が…。
私も斗基も、黒崎さんの病名を知っているから…。
【労核】
黒崎さんの病名は『肺結核』だった。
でも、それを本人には言えない。
言ってはいけない…。
死亡率が非常に高い病気だからだ。