俺様☆執事にご用心!
二人で肩を並べ、敷地内を散策する。
「たまには良いですね、こうして外をゆっくり散歩するのも」
黒崎さんは嬉しそうで、私もつい微笑んだ。
このままずっと元気でいてくれればいいのに。
私は心から願った。
その思いが通じたのか、黒崎さんはそれから暫く病状が悪化することはなかった。
ひょっとすると、もう治るんじゃないか。退院して復帰できるんじゃないか。
そんな都合の良い解釈をしていた時だった。