もう一度 君に会えたら

真面目なはずの息子が変貌し、その姿に失望して家から追い出した父親。

今さら口なんて聞いてくれるか分らない。

もしかしたら玄関先で追い返されるかもしれない。

喉は不安と緊張で渇ききっていた。

でも不思議と玄関のドアを握る手は汗で冷たい。



ガチャ


心とは反対の乾いた音を立てて玄関の扉が開いた。

どちらさまー?とエプロン姿の母親が小走りにこちらへ向かう足音が聞こえる。

母親は、玄関に立つ俺を見ると目玉が落ちるんじゃないかって位目を見開いて驚いていた。

無理もない。

連絡もなしにいきなり帰ってきたのだから。
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