空の大きさ


「いえ、そんな、全然...」


頭を下げられて堀内はとっさにそう言った。


「ほんの一瞬、目を離したんですよ。そしたらいなくなってて...誰かに連れ去られたのかと...本当に、ありがとうございました」


やっと少し落ち着いた様子のお母さんが今度は俺たちに頭を下げた。


「当たり前の事をしただけです、頭を上げてください」


堀内が慌てて2人に向けてそう言う。


「本当になんてお礼をしたら...」


「お礼なんて本当にいいですよ」


俺も笑って答える。


「それより、そうじ君お腹すいてるみたいなんでお昼ご飯にしてあげて下さい」


お父さんとお母さんが俺たちに礼を言ってる間、横でそうじが不満そうな顔でずっと2人を見ていたから。


「はい、ありがとうございます」


「じゃあ、これで失礼します...」


「はい、宗治、ちゃんとお兄ちゃんとお姉ちゃんにお礼言った?」


「ありがとう、おにいちゃん!おねえちゃん!」


「どういたしまして」


笑顔で堀内が応える。


「じゃあね!そうじ君」「じゃあな、そうじ」


「バイバイ!」


俺と堀内が手を振りながら歩き出そうと振り返ったら、


「あ、じゃあせめてこれ貰って下さい」


そう言われて手に持たされたのは、



アトリエでの展示会のチケット。



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