『約束』、
「何?メモなの?写真なの?」

岡林が冷静に私に聞く。

でも私は話すことも

出来なかったので

そっと谷口の持っている紙を

そっと指差す。

「見ていいのか?」

岡林は本当に優しい口調で

私の返事を待ってくれた…

私は小さくうなずいた。

「ありがとう。」

そう言って皆が

谷口の周りに集まり、

紙をのぞく。

「しゃ…しん?」

「これ、真ん中にいるの吹雪ちゃんだよね?髪の毛長いけど…」

生まれつき体が弱く、

走れない田邊薫ちゃんが口を開く、

続いて古城が聞く

「この端っこ、谷口じゃねぇか?坊主じゃねぇなぁ。」

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