『約束』、
保健室

「皆が…約束の場所にいなかった時……?」

私はもう一度麻里ちゃんに

聞き返していた。

「そう。1人雨の中、待ち合わせの場所で皆を待っていても誰一人来なかったって時。」

麻里ちゃんは詳しく

質問の内容を答えてくれた。

「……信じたく…なかった…………許せ…なかった……。」

私は何も考えず、

思った事を口にしてしまった。

今までこんな事を誰にも

言った事がなかったので、

言ったとたん勝手に

手が口を押さえていた。

「うん。そうだよね…良かったぁ。」

麻里ちゃんは、

いつもの満面の笑みで言った。

「えっ?」

私には、

私の言ったひどい

言葉に対しての

麻里ちゃんの言葉に

理解ができなかった。
< 74 / 108 >

この作品をシェア

pagetop