そして悪魔は二度微笑む【コラボ】

そこで蓮城博士は、モバイルＰＣを白衣のポケットに直すと、そのまま脱ぎベッドに横たわった。

目を瞑るといつか見た光景が瞼の裏に浮かび上がる。

崩壊した世界……。遙か未来の光景であり。彼女にとっての過去。

人はいつまで経っても変わらない。戦いの種を生むのはいつも人であり、花が開いてしまった後に後悔し、一時の反省の後にまた種を生む。
力でその芽を刈り取ろうとする私とて、新たな種を生む元凶となっているのであろう。

私は間違っているのかもしれない。だからと言って……。毒の花を目の前にして黙っている事など出来そうにはない。

「お前もそうなのだろう？　悪魔の名を冠するミッシングジェムよ」

そして、彼女は眠りという、しばしの安らぎの中へと落ちていった。