妖怪外伝百鬼夜行
次に向かったのは美術室。本来最初の目的であったが、音楽室のそれで先延ばしにしていた。美術室の鍵を開け、こっそりと中へと入る。
噂の絵画は今日の昼間教頭が焼却炉へと処分していたはずだ。
七不思議が本当であるならば、ここにそれがあるはず。
懐中電灯を手に、美術室を探し回る。
暗い場所で一枚の絵を探すのは懐中電灯一つでは少してこずったが、それほど苦労はしなかった。
「これだ。この絵を教頭が処分していた」
「……綺麗な絵」
懐中電灯で照らされた絵に描かれていたのは桜の木だった。木陰には一人の少年が立っている。
背を向けて立っている少年は、この学校の制服を着ていた。
この絵を描いたのは……
「お姉ちゃん……」
キャンバスの裏のサインを見て、千夜は言葉を漏らした。
二人の視線がすぐに彼女に向かう。だがその瞬間、ガラリと戸が開いた。
「!」
美術室の照明がともる。
じっと、入ってきた人物は三人を見据えていた。
「何やってんの?」
噂の絵画は今日の昼間教頭が焼却炉へと処分していたはずだ。
七不思議が本当であるならば、ここにそれがあるはず。
懐中電灯を手に、美術室を探し回る。
暗い場所で一枚の絵を探すのは懐中電灯一つでは少してこずったが、それほど苦労はしなかった。
「これだ。この絵を教頭が処分していた」
「……綺麗な絵」
懐中電灯で照らされた絵に描かれていたのは桜の木だった。木陰には一人の少年が立っている。
背を向けて立っている少年は、この学校の制服を着ていた。
この絵を描いたのは……
「お姉ちゃん……」
キャンバスの裏のサインを見て、千夜は言葉を漏らした。
二人の視線がすぐに彼女に向かう。だがその瞬間、ガラリと戸が開いた。
「!」
美術室の照明がともる。
じっと、入ってきた人物は三人を見据えていた。
「何やってんの?」