叶わなくても
聖也に、女の影がなくなっていて安心していたファンたちは、驚いた。

「相変わらず、すごいなぁ」

「だね」

もちろん、いじめターゲットはあたしへとなった。

あたしは、聖也と付き合えた事自体嬉しいから、詩織みたいに堪えなかった。

「お前、よく平気だな」

「だって、聖也と付き合えた事自体嬉しいし」

「羽衣さぁ、素直になったな」

「へ?」

「可愛くなった」

カァ~と、赤くなる頬。

「ほら」

「もうっ!!」

グイっと、腕を引っ張られた。

ちゅっ

「んっ!!」

キスされた。

「びっくりした?」

初めてのキスだった。

だからこそ・・・


< 13 / 115 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop