叶わなくても
「キスされた・・・」

「・・・あいつっ!!」

「待って・・・抱きしめて」

「ああ ごめん 大丈夫か?」

「怖かった」

「もう、安心していいぞ?」

「ありがとう 怒ってくれて」

「お前!!怒るだろう 普通」

「でもあたしは、1番じゃないから」

「・・・正直、1番じゃないけど俺の気持ちの0.5は羽衣だ」

「ありがとう ・・・うっ・・・うっ・・・」

次の日から、あたしと亮君はお互い必要以上のことしか、話さなくなった。

月日は流れ、気まずかった席も今は、聖也の隣になった。

後から、亮君から聞いた話。

あれから、話しかけてこなかったのは、聖也に怒られたからだって。

その時の聖也は、そりゃあもう恐ろしかったのだった。

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