叶わなくても
それでも、緊張が解けない詩織。

あたしは、かまわずチャイムを鳴らした。

「はい どうぞ」

「お邪魔します」

「お邪魔します」

「お邪魔します」

「何飲む?」

「あたしは、何でも」

「俺も」

「あっあたしも!!」

「叶斗、お菓子ある?」

「あ~ねぇなぁ~」

「じゃあ、あたし達買いに行こうか?」

「えぇ!!」

「あたし達、遅くなるかもしれないけど気にしないで」

「はぁ?」

「え?」

「ラブラブすっから」

「・・・・・・」


「・・・・・・」

あたし達は、詩織と叶斗を二人きりにする事に成功した。

「よかったね?」

コンビにに、行って二人で手を繋いで星を見ながら、帰る途中。

「ああ」

「アイス、食べよ!」

「だな」

あたしは、苺。

聖也は、蜜柑。

「美味しい?」

「うん」

聞かれて答えるあたし。

「ちょっと、頂戴?」

「いいよ」
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