叶わなくても

叶斗の、恋☆

それから、あたし達は何も変わらず何も起こらず一ヶ月が過ぎた。

詩織と叶斗の進展は無いけれど、まぁ・・・週に一回は聖也と詩織とあたしで叶斗の家に遊びには行っている。

詩織も、とってもとっても嬉しそうな顔をしていて、あたし達も嬉しくなる。

「今日もバイトだな?」

「うん」

聖也と、詩織とあたしはバイト先の拓哉さんの店に行く途中、叶斗を見た。

それも、綺麗なお姉さんと一緒。

誰・・・?

「ねぇ、あれって?」

「さぁ? 俺も知らない」

「だよね?」

「ああ」

幼馴染のあたし達にも、分からない人。

詩織には気の毒だけど、もしかして・・・

叶斗は、むかつくけど顔もいいし(もちろん、聖也が一番)、性格もそれなりに良い。

まぁ、彼女が居てもおかしくないけど・・・

詩織に方を、チラッと見ると半泣き。

・・・・・・

聖也と目が合った。

目で、会話するけど聖也もどうすればいいのか分からないみたい。

取り合えず、詩織にこれ以上この光景を見せたくなくて、手を取って歩き出した。

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