二 億 円
「はあ…いただきます。」
食事は普通に美味しかった。
まあパンとココアに不味いも何もないだろうけど…
「美味しいですか?」
「あ、はい…」
「ちゃんと体力をつけないといけませんからね。食べ終わったら仕事をしていただきますから。」
仕事?
この屋敷での仕事って…掃除や洗濯などだろうか?でもこの時間から…?
「仕事が終わったら、今日はこの部屋で寝なさい。朝になったら部屋へ帰してあげましょう。」
にこりと微笑む顔が妖しく歪んだのを私は見逃さなかった。