恋迷路〜マイゴノコイゴコロ〜




「あ。藤堂藤堂っていちいち呼ぶのめんどくさくない?」



いきなり、そう聞いてくる藤堂先輩。





「え?いや…まぁ…」

なんて答えていいか分かんなくて、私は間抜けな返事をする。






「智晴(ちはる)でいいよ。」


ふあっとあくびをひとつ残すと、藤堂先輩は俺これから授業だから、と言いながら中庭を去っていった。






私はただ、伸びをしている藤堂先輩の後ろ姿を見つめていた。







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