恋迷路〜マイゴノコイゴコロ〜
「まったく、ガキのクセにいっちょまえに。」
少し膨れっ面をした智晴が、いつのまにか私の隣に立っていた。
「智晴こそ、子供みたいだよ。」
私が言うと、智晴は軽く私を睨んだ。
「…大丈夫だよ。私は、智晴のお嫁さんになるんだから。他の誰かを好きになったりしないよ?」
智晴を見上げながら言うと、智晴はそっぽを向きながらぐしゃぐしゃと私の頭を撫でた。
「…じゃあ、ひとあし先にチャペルで待ってる。」
そう言って微笑むと、智晴は控え室を出ていってしまった。