God of Death

 彼女は、白い壁と青い床の部屋にいた。白いシーツのベッドの上で身体を起こしていて、温かいお茶の入った湯のみを持っていた。何秒かに一度、ゆっくりと啜る。それを、ずっと繰り返していた。
 日は既に沈んでおり、窓の外は薄暗かった。遠くの空では、星が瞬きはじめている。明日もきっと、晴れるだろう。

 青白い肌に、少し茶色の瞳と長いサラサラの髪。瞳は一重だが、睫毛が長いため大きく見える。薄いピンクのパジャマを着ており、真っ白な分厚い布団を被っている。

 彼女は、完全に暗くなった窓の外を見て、ため息を吐く。
 ーーあと何日生きられるんだろう。
 空になった湯のみを側にあった机にコトリと置いて、ベッドに横になった。天井も壁と同様白い。
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