青春はこれからだ!!
「はぁ…」

俺は大きくため息をついた
最近ため息が普段より多い
学校に行って小沢と会うのも松村先生に会うのも嫌だった
受験間近で俺の学力では
何ヵ月前から猛勉強しなければ、
青葉には受からない
小沢といろいろともめるのも演劇の練習も時間の無駄である

「小沢にとってはきっと青葉は滑り止めでしかないのか…」

俺は小さくつぶやいた

「ふーみーちゃんっ?よんだかぁ??」

急に声をかけられて、
俺はびっくりしながら後ろを振り向く

「お、おーー小沢あぁ!?」

「えっうん
そうだけど??どうしたんだよ!?」

「あっ悪い…」

俺ははっと昨日の事を思いだし、
うつむく

「??どーしたんだ?」

どうやら小沢は昨日の事をどうも思って無いようだった
やはり、小沢に相談した方が
いいのかもしれない
きっと分かってくれるはずだ

「小沢…あのな
受験勉強に集中したいんだ
だから―」

俺が話終わると
小沢は「うーん」と黙って真剣に考えている様だった
小沢ってこんな良い奴だったっけ?
酷いかもしれないが、
これでも俺はほめたつもりだ

「あのさ…



俺、ふみちゃんには
お姫様役をやってほし―」

「しね」

やっぱり小沢は小沢だ
大体男が姫って気持ち悪いだけだろ…
俺が小沢を軽く殴ると同時にチャイムがなった

今日の昼休みは気が重い
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