夢の時間
いつもと同じ額に当たる手、バイタルを確認するために腕を掴む手、聴診器をあてる手・・・

心配そうに目を瞑ってその感覚を研ぎ澄まそうとするドクターの横顔が苦手だ

目を逸らしているとドクターがムラに指示を出した

「発作止め打とう 音が不安定だ 頻発するかもしれん・・・」
「はい」

テンポよく返事をして去ろうとするムラを制した

「待って 発作止めなんていいよ 大丈夫だから」

言ったのには理由があった

今日はリエちゃん達が見舞いにくるかもしれない

発作止めを打てば発作は起きないけど意識が朦朧とする

せっかく見舞いにきてくれるのに勿体ない

そぉ思ったら意地でも発作止めなんて打ちたくなかった

「大丈夫かどぉかは音を聞けば分かる。我儘言わない」
「嫌!」

少し強めな口調で返すと、さすがのドクターも困ったように見た

その様子に理由を加えた

「見舞い時間が終わるまで待って 今日、顧問や先輩達が来るかもしれないから・・・」
「そぉいうことか・・・」

「お願い」
「・・・予兆があったらスグにコールしろ 見舞い中でもだぞ」

「うん」
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