青空を見て
キーンコーンカーンコーン
私はいま、学校の前にいる。
あのときすぐ部屋に戻ってきたお母さんに
今週ぐらいは毎日、学校いったらどう?
と言われたのでしぶしぶ家をでて
正門までは来たものの、なかなか問をくぐることが
できないでいた。
もう登校時間は過ぎていて
遅刻した生徒がちらほらいるだけだった
早く行かないと授業に遅刻するし
でもここから先は私にとって地獄のような場所だ。
一人、真剣に葛藤していると
「空、お前そこで何やってんだ?」
と言う少し低めの声が聞こえ
声の主を見ようと前をむいた私の視界にはいってきたのは
出席簿を片手に少し崩したネクタイと
きっちりと整えられた髪の毛を風にたなびかせ
こちらに向かって歩いてくる担任の姿だった。