青空を見て

担任の秋山直樹 アキヤマ ナオキ

私の嫌いな体育の先生。

いつも自分勝手で私の言うことなんて

まったく気にせずなんでも

自分のいい方向へと持って行こうとする

そんな人間だ。

「おい、なにぼけーっとつっ立ってんだ?早くしないと遅刻だぞ」

と言われたけれど私は無視した。

その後も

「人の話、聞いてんのか?」

とか

「無視すんなよな」

などと言われたけど私は

何も言わず、どこにも行かず、

ただその場にずっと立っていた。

すると秋山も限界だったのだろう

私の腕を強引にひっぱって教室へと連れて行こうとした。

あぁ、やっぱりこの先生は最低だ。

心の中でそう思いながらも

私はまだ黙ったままだった。

先生は正門をくぐり廊下を抜け

3階の教室へと続く階段をのぼりはじめた。

私が階段をさらに上ると思い憂鬱になっていたら

先生は一階で階段からはなれ、

めったに誰もつかわない北館の廊下へと足を進めた。

正直、想定外の出来事に私はとまどった

だけど秋山のまえで自分が動揺している

姿など見せたくなかったから

私は平然を装い秋山について行った。

北館なんてあまり来たことが無かったし、

学校自体きていなかった私にとって

北館は未知なる領域だった。

あれから少し歩いてから秋山は立ち止り

ポケットから鍵をとりだし

目の前の扉を開けた。



扉の近くに体育準備室とかいていて

こんな部屋あったのかと思いながら

私は秋山のあとにつづくように

準備室に入っていった。

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