鏡越しの彼

『美姫、そんなに悲しそうな顔、しないで』


そんなこと言われたって、無理だ。


「やっと逢えたのに触ることができないなんて………。すべての感覚でアナタを感じたいのに」


触ろうとすれば冷たい空気があたしを包む。





< 94 / 152 >

この作品をシェア

pagetop