瑠璃色の見せた奇跡


声は、普通に発していたが、制した手が微かに震えているのをシバは、見逃さなかった。


お客たちが、またそれぞれ話しに戻る姿を見て百合は、ホッと胸をなでおろした。


『百合……無理するな。』


『えぇ…ありがとう。少し風に当たってきてもいい?』


『あぁ。クロウに伝えてくるから、先に行ってろ。』


百合は、庭にいるわと言い残しその場を離れた。



< 187 / 284 >

この作品をシェア

pagetop