ヌードなアタシ

店を出たところで
携帯の着信が鳴る…瞬くんからのメール。


『こまちちゃん?叔母さんから?』


奈緒の問いに小さな声で答える。


『瞬くん…近くにいるみたい』


『えーっ!ほんとー?
呼んじゃえば?
ねえ、呼ぼうよぉ』


2人でコソコソ話していると
卓己くんが振り返る。


『なに?』


『あのね…こまちちゃんの彼氏が
今、近くにいるんだって!
呼んで、一緒に行ってもいいよね?』


『桜木、彼氏いんだ…
べつに、いいんじゃね』


『やったー。
こまちちゃん、良かったね。
呼んじゃいなよ…』


『…うん。
ちょっとメールしてみる…』


アタシはアセってメールを打つ。


『卓己くん、あのね…
こまちちゃん、付き合ってほやほやなの。
高専の3年生なんだって。
年上なんだよぉ』


『へぇ…そーなの』


もう…奈緒ったら
あんまり、しゃべんないでよ…
緊張してきた…

マックに着いた時、返信がきた。


『あ…瞬くん、来るって…』


奈緒が『きゃー』とはしゃぐ。

アタシはドキドキしながら
窓の外に目をやった。
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