ヌードなアタシ

店を出た。

『あ、桜木送るわ。方向一緒だろ…

あー松本さん、すみません…
奈緒を送ってやってもらえませんが?
こいつン家、
松本さんの寮のすぐそばなんです』


アタシと卓己くんは帰りの方向が同じ。


『えっ?…あぁ、もちろん。
…じゃ、こまちちゃん、またね。
瞬くん宜しくね』


アタシ達は2組に分かれ
反対方向に歩き出す。



奈緒は…きっと
卓己くんと2人で帰りたかったろうな…

なんかチョット気が退ける。

瞬くんとも…
もう少し一緒にいたかったな。





『奈緒のヤツ
妙にテンション高かったな…
って、ゆーか…
ま、いつも、あんなモンか』


『ふふっ、でも奈緒はすごいよね、
すぐに誰とでも仲良くなるの…
羨ましいな』


『マジかよ。
それ、奈緒の口癖だぜ。
こまちちゃんが羨ましいって…』


『…え?なんで?』


『あらら…自覚なし?
まわりの奴らから
何て言われてるか、ご存じ無しかよ…』


『…生意気で根暗なガリ勉女』


『…はは、なんでそうなるのさ…
桜木さぁ
君は、男子生徒の憧れ的存在なんだぜ』
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