ヌードなアタシ
『…うそ?』
…そう言われてみれば、
アタシ、高校に入って
まだ嫌がらせとかされてない…
『その容姿じゃ当たり前でしょ。
てか、中学ん時だってモテてたでしょ?』
『ううん。アタシ…
小学校まで、キモいって言われてたし。
中学校では、イジメはなかったけど
仲が良い子も特にいなくて…』
『…ウソだろ?!マジメに?』
卓己くんは驚いた顔で
アタシをまじまじと見た。
『マジメに。
だから、アタシの正体は
モテモテ女子じゃないの、全然。
あ、でも…
そういうふうに思われて…
嬉しいかも』
『なんか…桜木って、思ってたよりフツーだな…安心した。
俺、もっと怖ぇーオンナだと思ってた』
『アタシ…怖い?』
『あ、いや
そーゆー意味じゃなくって…
ほら…桜木ってトップ入学だったろ?
完璧すぎて、近寄りがたいって感じ。
みんなもさ、もっと桜木と
話したいと思ってるかもよ。
んー…けど、本当の桜木を知ったら
今以上に人気者になるじゃんか…
それも悔しいかも…』
『……?』
『…ずっと3人
仲良くいれたらいいな』
『うん!もちろん』