パラワー『天才・原口龍太郎博士のエトセトラ』
「ええっ? 一体どんなお世話に?」


サイレンの音を聞き付けて、ラボにこもっていた純一郎が飛び出して来た。


「まさか蓮さんまで博士のゲノムを解析……そうか、だから俺を振ったんですねっ!」


「純一郎さん。貴方ロケットランチャーの標的になりたいの?」


ブンブン手と頭を振って拒絶する純一郎。龍太郎は腰を折って蓮のことを促した。


「立ち話もナンだから、私のラボへどうぞ、フフン」


「ええ。ではお邪魔致します」


「坂本一佐どの!」


運転手の自衛官が蓮を突然呼び止めた。


「なんだ」


「自分はどうしていたら良いのでありますか?」


「そこで私の帰りを待て」


「こ、光栄でありますっ」


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