パラワー『天才・原口龍太郎博士のエトセトラ』
何故だか運転手は恍惚とした表情で立ち尽くしていた。

純一郎はその自衛官に嫉妬の炎が燃え盛った鋭い視線を投げ付ける。

実は予カネてより蓮のことが気になっていた彼は過去、龍太郎の研究チームが解散した日に告白を試みた。

結果は脆くも玉砕と相成ったのだが。


「ちっくしょう! あいつ、蓮さんの寵愛を独り占めにしてやがるな? 放置プレイで盛り上がってる」


「フンッ、加瀬。どうでもいいが、レーダーの小型化は出来たのか?」


「あ、いっけねぇ……でも目処は付きました。場所は感知出来ませんが、登録名と危険度を表示します」


「危険度?」


「10m以内に同一人物が現れたら警告音と共に名前を表示、5m以内になったら緑ランプが名前に点灯。3m黄色、1m赤です」


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