パラワー『天才・原口龍太郎博士のエトセトラ』
(汚ねぇし話が途切れ途切れでまどろっこしいな)


純一郎もそう思いながら、笑顔を貼り付けたままで固まっている。


『黒い方が太陽電池パネルで、虹色に光っているのが光ファイバーパネルです。海面は遮蔽物が無いので、効率的に発電と日照を得られるようになっています』


 ズッ ズズッ ズッズルズルッズルズゾォォォ……


『フンッ、ごっくん』


(飲んだぁっ)


(飲み込んだアアッ!)


こちらの流と純一郎は戦慄のうちに凍り付く。しかしあちらの龍太郎にとってはこれが、ごく普通の行動のようだった。


『じゃあ皆でラボまで行っちゃいますか』


アチラの純一郎が能天気に案内を買って出るのに任せて、二組の原口龍太郎チームご一行は高速地下軌道の駅へと向かった。


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