パラワー『天才・原口龍太郎博士のエトセトラ』
「そうかぁ。人類さえ居なければ、公害も戦争も無いんすよねぇ」


「ナチュラルな世界のように、僕らも早く何かに気付かなきゃいけないんですよ」


「フンッ。そうすればこの世界も、劇的に変わって行けるのかも知れないな」


龍太郎達は人類の存在意義について疑問を持ちながらも、遺伝子治療の為に必要なウィルス捕獲の準備を整えた。


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「ちょっと空気がよどんでますね」


龍太郎達が跳んだのは、鬱蒼とシダ植物の繁った草むらだった。


「加瀬。毒蛇なんかは居ないだろうな、フンッ」


厚手の長靴を履いてはいるが、毒牙は容易にゴムを突き抜けるだろう。龍太郎は棒で足元を払いながら、おっかなびっくり進む。


「大丈夫っすよ。さっき小型A.W.T.を送り込んでみましたけど、危険生物は見付かりませんでしたよ?」


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