屍の孤島
秀一の顔を見る事もなく、煙草を燻らせながら。

「あの花ぁ見てみぃ」

猟師の男は目の前の除虫菊を指差した。

「…?」

言われるままに花に近づく秀一。

そこには。

「うわっ…!」

思わず顔を顰めるような光景があった。

除虫菊の茎の部分に、夥しい数の小さな蟲がついていたのだ。

大きさはアブラムシ程度。

赤黒い色で、形状は何かの幼虫のようにも蛆虫のようにも見える。

翅はなく這いずって移動し、除虫菊の茎の汁を吸っているようだ。

「除虫菊はその蟲のせいで、今年は大凶作じゃ…殺虫剤の原料に使われる除虫菊が、蟲にやられるとはのぅ…」

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