幕末純想恋歌
「ところでだな葵君、君はこれからどうするつもりだい?」

近藤が聞く。

「これから…。どうしましょう。考えてませんでした。」

「おぃ、おぃ。自分のことだろうがよ。」

呆れたように言う土方に言い返せない。

「ほんとに。お菓子どころじゃないでしょ、君。実はおばか?」

…ちょっと待って。

騒いでたのは沖田さん、あなただけでしょう。

聞き捨てならないぞ、それは。

「……それは、あなたでしょう……。」

思わずつぶやく。

「えっ?なぁに?何か言った?」

「いいえっ?何も。」

恐るべき、地獄耳!!

さすが、沖田総司。

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