幕末純想恋歌
…さてどうするか。

ますますしがみついてしまった。

無理矢理引き剥がそうと思えばできるけど…、

さっきの寝言を聞くとそんな気になれなかった。

『…ひとりに…しないで…。…寂しい。』

…一人にしないでか。

幸い自分にしがみついた少女は軽い。

…ちゃんと食べてるか心配になるくらい。

胡座を書いて足の上に座らせるとすっぽりと収まった。

…今夜くらいいいか、このまま寝よう。

あどけない寝顔を見ると思わず頬が緩んだ。


おやすみ。いい夢を。

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