Sky Blue-同じ空の下-Ⅱ
純と美南がスタジオを後にして、数分後に撮影が再開された。慧に頼まれたと言うスタッフさんに押され、隅のテーブルに行った。そこには沢山のお菓子が並べられていたようで、近くに置いてくれて、冷たい紅茶も出してくれた。
「彼が仕事場にプライベートな人を連れてくるなんて二回目なの。」
紅茶を私の手元に置きながら、彼女が言う。
「そうなんですか。」
「って言っても、一回目は結構前にね。」
「最近は一人だったし、フランスでの彼のことは知らないの。」
「私もです。フランスでの彼は知りません。」
フランスに行く前と帰ってきてからの彼は、あきらかに雰囲気が違った。
だからと言って、聞けるわけでもない。
私の知らない慧
慧の知らない私
きっと私たちは知らないことだらけだ。