超イケメン☆ホストクラブ【番外編】
くるくると変わる表情に、だまされてしまいそうにもなる。

「し…しないってば……」

そう言い返しはするけれど、声はまるで弱気だった。

「僕…理沙に、ひとめぼれだったのに……理沙は、違うの? 僕のこと、嫌い…?」

大きな猫のような瞳が潤む。

その瞳に吸い寄せられるように、

「嫌いじゃないから…」

と、つい答えてしまっている自分がいた。

「嫌いじゃないなら……好きなんだよね?」

いけないとわかってるのに、もはや天馬のペースに乗せられた私はうなづくしかなくて、

「うん…好き…」

と、口にした。
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