音のない世界
第1章
プロローグ
-静かな公園で2人。
"羽菜?どうかした?"
彼は
自分の前で
人差し指を動かす。
だいぶ、
手話も覚えてきたみたいだ。
"ううん"
「…………
オレ、羽菜が好きだよ」
彼の口が動いた。
しかし、
彼がなんと言ったのか、
わからない。
"…今何て?"
"なんでもないよ、
さ、早く帰ろうか"
彼はベンチから
立ち上がった。
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