音のない世界




今日は
入学式後、学活だけで終わった。



帰りの支度をしていると、

誰かに肩をたたかれた。





「もしかして、耳が聞こえないの、高嶋さん?」


口の動きで理解し、

私は頷いた。



「私、渡部沙遊(ワタベサユ)って言うん!」


私が首を傾げた。



すると、

沙遊は紙に何やら書き出した。



「これで、さゆって読むん」


"そうなんだ"






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