音のない世界



「……羽菜ちゃん!


友達になろっ」


――えっ…

トモダチ?



すると、頭に何かが当たった。



いたっ………


消しゴムだ。




「羽菜、こいつが友達になろうだって」


海斗が手話で言った。





"―――友達!?



いいのー?"


トモダチなんてっ


トモダチーっ!!




「いいの?だって!


羽菜、よかったな」



海斗が私の頭をぽんぽん叩く。



"うんっ!!


さっきから痛いって、アホ"





「アホだと!?」






< 12 / 15 >

この作品をシェア

pagetop