禁断愛 母と悪魔の子



愛している。



からこそ、こんなにも幸せを実感できるんだ。


愛しているからこそ感じたい。脳の隅々まで記憶に刻みたいんだ。


私はウィリアムを。
ウィリアムは私を。


「あい、し……て」


「俺も愛しているよ。世界中の何よりも。全人類が君の敵になろうとも、守りたいほどに。

本当に君は綺麗だ。……思っていた以上に」


服上部からなめられた。


胸元部分から首筋へ。


首筋からまた唇へ。



手はあらぬ方へ行っているが、止めることはしない。


私も少なからず望んでいたから。


ウィリアムがいなくなってから何年もの間、彼の温もりを一度たりとも忘れたことはないし、忘れられなかったから求め続けた。


目をつむる。

好きなようにしてほしいという思いの現れに、彼は今一度私の名前を呼んでくれた。


< 49 / 89 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop