禁断愛 母と悪魔の子
うなだれるようにして、ウィリアムに身を預けた。
温かい。とても。
彼も私の体温を感じているのか、力強い包容をしてくれる。
涙が出た。
ウィリアムが来てくれて。
あれ、でも。
「ウィ、ア……」
あなたが迎えにこれるはずがないと思ったら。
「何も考えなくていい。いや、考えられないだろ。今は……今ある幸福に身を任せればいい。ほら、もっと甘えて」
キスをされた。
濃厚な甘すぎるキスを。
唇だけじゃない、舌と息を絡み合わせた力が抜ける悦が混じった愛の証明。
あ、の声が勝手に出る。
久々のキスは熱っぽく、体の体温を一気にあげた。
ウィリアムものってきたのか、私の体の熱を食べるようにその手で触ってくる。
「ああ、リディア……」
感極まった声。
涙まで交えた声に聞こえたのは彼も私と同じ気持ちだったからだろう。