月の恋


キーンコーンカーンコーン

[6時になりました。校内に残っている生徒の皆さんは帰りましょう]

学校に放課後の放送が流れる

あれからずっと反省文を書いてる生綉姫の前には担任の小林が座りながらつまらなそうに手元を見ている。


『………』

なんでこんなとこおんねんコイツ……
目の前で携帯いじって…仕事しろ仕事!

ひたすら携帯を弄(いじ)ってる小林に目を向けた生綉姫は小さくため息をついた。



まぁ文句ゎ言はれへんか…

あの鬼ババさんにくらべたら反省文なんて楽すぎて嬉しいわ~

『………』
ん?でもあのババさんがなぜに?


生綉姫はふと疑問に思ったことを目の前に座る小林へと問いかける。


『なぁ~なんで反省文で許してくれるようなったん?』

「…ん?あぁ~」


…クス


問われた小林はゆっくりと口元に怪しい笑みを作り……






「男の色気…かな」



楽しそうに呟いた。



そんな小林を見ていた生綉姫は自身の顔が強張るのが分かった。


『………』
うぁ~キッショ
引くわ~終わってる~

あのババさんも腐っても女っちゅ~わけかありえん、ありえん

そんな生綉姫を見て小林は小さなため息をついた

「…そんなあからさまに引くなよ」

『…キモイ』

「あのな~お前ぐらいやで俺の色気をわかっとらんのわ」

『………』
はぁっ死んでも分かりとうないわ


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