聖夜の夜に……
━プァーン プァーン

初めてぼくのラッパが音を奏でた。

それは今までに聞いた事のないほど、耳に優しく響く音色だった。

ラッパからは金色の粉が、ヒラヒラと美しく舞い散った。

そしてそれはキラキラ輝きながら
まるで輝く雪のように、えりちゃんの体へと優しく降り積もる。


えりちゃんのお父さんとお母さん
先生や看護士さんたちにも見えるのか、
驚きの表情で上から舞い散る粉を見ている。

金の粉のかかったえりちゃんの体は
優しい光に包まれた。


しばらく美しいその姿に目を奪われていた、看護士さんの1人が

「先生!見てください。
血圧も脈拍も正常値に!!」

そして
えりちゃんの頬へ赤みがさし始めた。

もう、えりちゃんは大丈夫だ。
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