届かない想い…生きて。


ドアの前で突っ立っていたアタシの後ろには…。


スーツ姿の涼が立っていた。


「何してるんだ…??」


「りっ…りょ…」


「黙って……。」


アタシは涼に声をかけようとしたら、肩を優しく叩かれた。


「バレたら困るだろ?」


アタシにしか聞こえないぐらい小さな声で呟いた。


涼は笑顔でこっちを見ると、黒板の前に立った。


「今日からこのクラスの担任をする、瀬尾涼。よろしくな!」


ザワザワ…


「ねぇ、あの男マジかっこよくね!!?」


「チョーラッキーじゃん!!!」


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