駆け引き×スクープ2~雪月鬼~
「でー、どうすんの?栗塚さん♪♪」
廊下を歩きながら桐谷君が言う。
どうすんの、たって温泉キレイにされちゃどうも……
「ん」
「?」
私の顔の前にある携帯。
あ、コレ栗塚さんのだ。
画面に映ってあるのは……
「コレ、あの温泉ですよね……」
真っ赤な温泉。
栗塚さん、写真撮ってたんだ
「ほー、見事に真っ赤だなぁ☆HAHA」
何が可笑しい桐谷よ
確かに真っ赤だ。
「…でも、よく見てると気持ち悪いですね、血みたいで……」
『これから人殺しますよーって言うメッセージだったりして?』
ードクン‥
しぃの言葉を思い出す。
まさか……
「考えられんのは怨恨だよね。」
桐谷君が言う。
「嫌がらせって事?」
「ま、妥当だな」
「じゃ、その線で調べまひょ♪俺、滞在期間伸ばしてくる。」
「ん。あと先輩にも」
「ぁいよー♪♪」
そう言ってから桐谷君はスタスタと行ってしまった。