・空と雲
「はい席ついて」
みんな先生の話なんて聞かない。
聞く人がいるような学校じゃないから。
私達の学校は都内でものすごく
荒れていて有名だった。
「今日は転入生が来てます。入って?」
転入生って言葉に反応したのか
この時ばかりはみんなが前に視線をもっていった。
「転入してきた中村竜弥です。」
「え・・・」
「桜・・???」
私は思わず声を出してしまった。
それに驚いたのか南流に名前を呼ばれた。
「桜のしりあーい??」
「違うけど・・・・」
「じゃあなんかあったか?」
「一目惚れした・・・」
「「はぁ!?」」
そう。
私一目惚れしました。
そんなことを知らない先生は
転入生の中村君を私の隣に座らせた。
「よろしく。」
笑顔で言った中村竜弥。
「・・・よろしく。」