黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】




後ろから蹴りを入れられそうになったから
私は容赦なく金的キックをした。

え?セコい?
立派な戦略だと思うよ。


周りの敵が私の行動に身を引いた。


「ぅわ…」

「いってぇ…金的は…」

なんだ悪いかコノヤロー。
急所を狙うのは必然でしょ?


っと、あと少しだね。







鈴の動きには無駄がない。

故に速い。
速いから攻撃も重くなる。

動作と動作の繋ぎがしなやかで―――綺麗な喧嘩の仕方だ。


強い人の喧嘩は必然的に綺麗になる。




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