この甘さが続きますように、
しばらく零れていた涙もようやく止まって、何も言わず抱きしめていた貴方がゆっくりと口を開く。
「...泣き止んだ?」
「...え、あ、うん」
急いで隣を見れば、悪戯に笑うきみの顔があって驚く間もないくらい、あたしの胸の動機はすごいことになっている。
「―――じゃぁ、想いも通じ合ったことだし
続きしよっか?」
鼓膜に届くきみの声が
遠くなるほど愛のコトバ。
「...ん?ヤダ?」
「......わかってるくせに」
貴方はあたしをわざとらしく力を込めて抱きしめる。
...それが、合図のように瞳を閉じて、ゆっくりと唇をよせた。
――多くは望まない。
願わくば、この甘さが続きますように...
End.
