放課後姫とヤンチャな騎士
フカフカの荷台に乃里子がまたがると、剛志はバイクを走らせた。


「「お気をつけていってらっしゃいませ!!」」


二人の姿が見えなくなるまで、従業員達は頭を下げていた。


剛志はそのままバイクを走らせ海に向かった。


乃里子の腕は剛志の腰に回されている。


トンネルを抜けると、綺麗な海が姿を現した。


「綺麗ね…」


風になびく髪を片手で押さえながら乃里子が呟いた。


剛志は無言でバイクを走らせた。


駐車場に着きバイクを停めると、二人は浜辺に向かった。


「気持ち良いわね♪」


乃里子は靴と靴下を脱ぐと、波打際を歩いた。


剛志は乃里子の後ろを静かについて歩いた。
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