放課後姫とヤンチャな騎士
「…で、ここはどこだ?」


剛志は乃里子に言われるがままにバイクを走らせた。


そうしてたどり着いたのが、この大きなお屋敷だった。


「見て分からない?」


乃里子は剛志の事などお構い無しで、インターフォンを押した。


「見てって…
『羽瀬』?」


剛志は首を傾げた。


「はい、どちら様ですか?」


インターフォンから年配女性の声が聞こえてきた。


「白石乃里子です。
麻里さんはご在宅でしょうか?」


「まぁ乃里子お嬢様。
どうぞ中にお入り下さい。」


インターフォンが切れると、門が自動的に開いた。


「麻里って…
じゃあここは…?」


剛志は呆然としながら門を見つめた。


「そうよ。
ここは羽瀬麻里の自宅よ。」
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